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盛岡市立仁王小学校CSR書道教室

2017年12月8日

2017128日、岩手県は盛岡市に位置する仁王小学校にてCSR書道教室を実施致しました。

http://www.city.morioka.iwate.jp/kosodate/kyoiku/school/sch-e/niou/index.html

盛岡は石川啄木や、宮沢賢治などの文豪をはじめ、Bushido: The Soul of Japan(『武士道』)の著者である新渡戸稲造、民族学者の金田一京介、内閣総理大臣の原敬らの偉人を世に送り出したことで知られています。
岩手の豊かな自然を目の前にすると想像力がのびのびとその四肢を伸ばすような感覚を覚えます。
美しい景色と美味しい食とあたたかい人々に囲まれて、何度訪れても何度でも訪れたいと思うような街です。


《干支の一字で書のカレンダー作り》

[概要]
習字の学習を基礎に、芸術としての書の心に触れる試みです。

来年2018年の干支である「戌・犬」の漢字一字を用いて、書のカレンダーを製作します。

五體字類や書道辞典をもとに、甲骨文字から楷書に至るまでの様々な書体の表したプリントを配布します。そこから好きな書体を選び、講義と実技練習を経てカレンダーに清書します。

 

[意義・目的]

 普段の小学校や教室の習字の授業ではお手本に合わせていくこと(臨書)を目的としていますが、そこではどうしても上手下手が発生し、書道への苦手意識も芽生えてしまいがちです。

 この授業ではまず、小学生が漢字の成り立ちを視覚的に理解することから始まります。人によって、時代によって字が違う。形も違えば書き順も違うものがある。うまい字にもいろいろある。うまく見えないものにも面白みが感じられる。最初に、このような自由は発想を得ることが大切になります。

 カレンダー作りでは、筆先を潰す(逆筆)、かすれ(飛白)、汚れ(飛沫)なども表現となりうることを楽しみながら体験します。そこから自分なりの「うまい」を発見する喜びが生まれます。普段と違う筆使いを意識することで、筆の特性をより深く理解することができ、それが通常の習字の上達にも還元されます。

 

[授業前半(講義)]

・干支の秘密 十二支と十干の関係

・漢字進化 楷行草書に至る歴史について

・ひらがな、カタカナの発生について

・左と右の書き順のひみつ

・永字八法について(上手に字を書く裏技!)

 

[授業後半(実技)]

・カレンダー作り

.半紙にさまざまな書きぶりで線を練習する。

.四つ折りにした半紙に気に入った字体を四つ練習し、相談しながら一文字を決めます。

.半紙に大きく書く練習。(それぞれの個性に合わせて指導)

.カレンダー用紙に清書。

.金粉銀粉をふり、落款を押す。名前を書いて完成。

.お互いの作品をみて、感想を発表しましょう。



 

仁王小学校では週に一度の書写の授業を継続しているそうです。今回の特別授業では、普段の書写とは一味違った書の試みはもちろん、文字の歴史を学ぶことで得られる知識が字の上達に繋がるというお話もまた新鮮だったのではないでしょうか。

そして何より生徒さん方が書写を継続されていることが、今回のような短い授業時間でもこれほど素晴らしい書を描き切ることができた要因の一つだと言えましょう。大きな挨拶の声、学びの姿勢の凛とした生徒さんに囲まれて、私自身も身の引き締まる思いでいつも授業に臨んでおります。(少し緊張し過ぎる嫌いがありますが、)

 

来年もまた来て下さいと笑顔で見送ってくださった皆様、今回の授業をご紹介くださった平野ユキ子さまに感謝の想いが尽きません。

仁王小学校関係者の皆様、取材においで下さいました岩手日報社と盛岡タイムスの皆様に感謝申し上げます。