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ベトナム北部の少数民族と芭蕉布(バナナ)復興のワークショップを開催しました。

9/14 2019

ベトナム北部の少数民族と芭蕉布(バナナ)復興のワークショップを開催しました。

ベトナム北部の中国国境にて、17世紀までベトナムで生産されていた芭蕉の木を山奥から探し出し、里へ移す試みを現地の少数民族の方と試みました。

沖縄の芭蕉の織り手の講師・福島さん(染織工房バナナネシア)をベトナムにお招きし、芭蕉の糸づくりと、糸にならない部分を使った芭蕉紙の作り方をベトナムの方々に伝えました。

一人で芭蕉の栽培から、織りまで、余すところなく紙も作ることができる職人は沖縄では彼一人だけです。

沖縄で、特にこの途方も無い行程が必要である芭蕉布が普段着として普及していたのも、そこに芭蕉しかなかったからだ、と言えるでしょう。

自分たちの着るもの以外にも、税として薩摩藩に収めなければいけない苧麻や絣の着物があった。

過酷な環境の中で育まれたこの布は、民芸運動の柳宗悦がこれほど美しい織物はない、と言って『芭蕉布物語』を執筆したほどでした。

ベトナムと沖縄の染織に使用される植物の分布は非常に似通っており、沖縄で現在織られている芭蕉のルーツはこのベトナムと中国の国境近くに自生しています。

数少ない沖縄の芭蕉布の織り手である福島さんの30年前からの夢が、この芭蕉のルーツを探す旅でした。

この旅を通じて、芭蕉布と紙のワークショップを各地で開催したいと考えています。

復興のためとは言えど、最も重要な目的は、福島さんの夢を叶える旅を通じて、彼と彼らと私たちの生きる方法を見直す、というものです。

記録動画はまた別の機会を設けて人々に届けてゆきます。